国内女子ツアーの21年第7戦KKT杯バンテリンレディースが16日、熊本空港CC(6501ヤード、パー72)で開幕する。地元熊本出身の有村智恵(33=日本HP)は15日、練習ラウンドを行った。自分と同じ目沢秀憲コーチにチェックを受ける松山英樹がマスターズに優勝。「いやもう感動って言葉よりもっと上の言葉があればいいのに、と思う。夢をもらった、私もやらなきゃなという思いです」と喜びを語った。

有村が同コーチに指導を受けるようになったのは19年から。同コーチに師事する河本結のスイング、球を操りプレーするスタイルが「すごく好きで、きっと柔軟な、型にはめない教え方をするんだろうな」と思い、自ら足を運んだのがきっかけだった。

21年は出場5戦でトップ10なしと本調子ではないが「内容は以前より上。上位で戦う準備はできていて、力が入ってミスが出たりする状態」という。

前日14日、熊本地震から丸5年がたった。16年大会開幕前日に経験した衝撃。自宅のある嘉島町から開催コースに通う途中、車で最も被害の大きかった益城町を通る。「新しい建物ができたり、復興させてきた人々の力を見ます。見習わないといけないですね」。昨年大会はコロナ禍で中止され、2年ぶりの開催になるが、残念ながら無観客大会だ。「いつも家族、親戚、知り合いが見に来てくれていた大会。だから力が入ったりもしました。明日からどんな気持ちでプレーできるのか。吉と出るか凶と出るかですね」。第1日は同郷の先輩・上田桃子と同組で力強いプレーを見せるつもりだ。