国内女子ゴルフのステップアップツアー、ECCレディース(日刊スポーツ新聞西日本後援)は26日から3日間、兵庫・北六甲カントリー倶楽部東コース(6497ヤード、パー72)で無観客開催される。25日は各選手が会場で最終調整し、ツアー本格参戦2年目の渋沢莉絵留(りえる、20=清水建設)がプロ初優勝を意識した。

伸び盛りの渋沢は「今年はステップで1勝を挙げることが目標です。今回はショットに手応えがあるので、パットとかみ合ってくれたら良い位置にいけるんじゃないかという期待もある。今週は特に頑張りたいです」と笑顔で話した。

プロデビュー戦となった昨年9月の日本女子プロ選手権では、第2ラウンド終了時点で2位。最終的に31位に終わったが、大舞台で上位争いを経験した。レギュラーツアーは9試合に出場し5試合で予選通過。下部ツアーは今年2試合に出場し18、33位。結果を残せるようになっている。

「ここ最近、調子は上がっていたのですが、先週あたりからドライバーショットにブレが出てしまっていました。けれど、なぜか飛距離だけは伸びていて、それが今週になってから飛距離をキープしながら修正することができた。感触としては、とてもいい状態で(開幕を)迎えられる」

「日本資本主義の父」とされ、24年度から新1万円札の肖像で描かれることが決まっている渋沢栄一と遠縁でつながる。ミレニアム世代(00年生まれ)の若きスター候補生だ。

「アップダウンのあるコースは回り慣れていますし、グリーンもきれいなのでやりやすいです」

まずはプロ初優勝をつかみ、ツアーの看板選手へと成長する。【益子浩一】

◆渋沢莉絵留(しぶさわ・りえる)2000年(平12)12月24日、群馬県太田市生まれ。「悟りを得る」という言葉から「りえる」と命名された。ゴルフは9歳から。福岡・沖学園高3年で日本ジュニア3位。アマチュアでツアー出場8戦。19年プロテスト6位合格。今季の出場資格は19年ファイナルQT85位、リランキング57位。160センチ。