首位に1打差の2位から出た東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(22=都築電気)が、8バーディー、ノーボギーの64で回り、通算19アンダー、269で国内メジャー初制覇を果たした。

19年大会で畑岡奈紗がマークした4日間大会(パー72)の最少スコア(通算18アンダー)も更新した。全選手で今季最多の勝利数を8と伸ばし、22歳45日での自身通算9勝到達は宮里藍(20歳63日)に次ぐ2番目に若い記録となった。また、2位につけていた賞金ランキングでも首位の小祝さくらをかわし、初めてトップに立った。

稲見は「やっぱり(国内)メジャー優勝は一番目標としていたことなので、それをこんなに早く達成できて良かったです。今年いろいろと自分の中でうまくいっているので、このまま途切れることなく、次の目標でもある2桁優勝、それを達成できるように頑張りたい」と語った。

最終日は最終組で前日首位の西郷真央、同スコアの大山志保とラウンド。1番で幸先よくバーディーを奪うと、4番もバーディーとして迎えた6番パー5では第3打をピンそば約1・5メートルにつける好ショット。このホールで3つ目のバーディーを奪うなど序盤からバーディーを量産した。

一進一退の攻防が続く中、同じくパー5の9番でもグリーン奥のラフから約20センチに寄せるアプローチをみせ、楽々のバーディー。同ホールで大山、11番で西郷がスコアを落とす中、稲見は11番まで3連続バーディーとしてリードを奪う。その後も伸ばして引き離し、完勝。今季の絶対女王の力を存分に発揮し、目標のひとつに掲げていた国内メジャーのタイトルをついにつかみとった。