ツアー通算13勝の成田美寿々(28=フリー)が、大会後の「リシャッフル」で、12年から守ってきたシード権を失った。今大会は、最終ラウンドの9ホール終了時点で腰痛のため棄権。36位で予選を通過し、残り9ホールを回りきれば賞金を得られる状況だったが、上積みできなかった。今季の獲得賞金621万4570円は、今大会後の賞金ランキングで104位。今季の残り試合を優先的に出場できる、シード権と同等の権利を得る80位までに入ることができなかった。

棄権した後、成田は「1カ月くらい前からQT(予選会=12月)を見据えてやるしかないかなと覚悟が決まっていたので、今週もリシャッフルの週でしたけど『頑張って今週優勝して』というのはあまりなかった。いつものルーティンで、いつもの感じでやっていたので、もがいている感じではなかったですね」と振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年は試合数が減り、今年とシーズンが統合された。20-21年シーズンとしては試合数が増え、19年に資格を得た成田らシード選手には、今大会までの34試合の出場が保証されていた。だが、その間に結果を残せなかったため、今季の残り試合は主催者推薦や、欠場者が出た場合の繰り上げでの出場を目指すことになる。仮に今大会で優勝していれば、賞金ランキングに関係なく、最優先で残り試合に出場できる資格を得られるところだったが、賞金の上積みがないまま、シードから漏れた。

今大会は24・8度あった第1ラウンドから、第2ラウンドは18・9度と、気温が約6度も下がった。最終ラウンドも20・9度と、東北地方での大会とあって一足早く秋が訪れた。気温の変化が腰痛に関係していたか問われると「たぶんあると思うけど、急にピリッときた。以前は腰が悪かったですが、最近は良くなってきていて、ここ2、3週間は腰の痛みで練習ができないストレスもなくなっていたんですけど、急にピキッときましたね。でも(棄権は)大事を取ってなので、たぶん大丈夫です」と、気丈に話した。

今季残り試合での推薦出場は、日本ゴルフ協会主催の日本女子オープン、米女子ツアー主催のTOTOジャパン・クラシックを除くと、各選手2試合までに限られている。成田は現状、富士通レディース(10月15日開幕、千葉・東急セブンハンドレッドクラブ)に主催者推薦で出場できそうな見通しだという。「もう1試合は未定です。あとは試合に出られないですし、最近腰痛でトレーニングもさぼりがちだったので、体を作り直すには2カ月とボチボチ時間があるので、体を作り直して、QTの会場に行ったりして、コーチと二人三脚でやろうと思っています」と話した。

また、リシャッフルにより、成田と同様にシードから漏れた選手は、他に篠原まりあ、脇元華、松田鈴英、エイミー・コガ、大城さつきがいる。