首位と1打差の2位から出た松山英樹(29=LEXUS)は、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算8アンダー、132で、ホールアウト時点で単独首位に立った。

今夏の東京オリンピック(五輪)で金メダルのザンダー・シャウフェレ(米国)、銅メダルの藩政■(台湾)とインコースから出て、前後半ともに1つ伸ばした。6アンダーで2位のキャメロン・トリンゲール(米国)に2打差をつけている。

前半から弱めの雨が降り続き、気温12度程度の寒さの中、13番パー3で最初のバーディーを奪った。ティーショットをピン右2メートルにつけて伸ばした。16番パー3もティーショットを1メートル余りのチャンスにつけたが、これを外すと17番パー4で今大会初のボギーをたたいた。12メートルのバーディーパットは、2・5メートルオーバー。返しのパーパットを決められなかった。だが直後の18番パー5でバウンスバックに成功した。フェアウエー右サイドから、ピン手前8メートルに2オン。大歓声を起こした。イーグルパットこそ、わずかにカップ左を通過したが、難なく40センチの第4打を沈めてバーディー。勢いをつけて折り返した。

後半は3番パー3でバーディーを奪い、ボギーなしで回りきった。3番はティーショットを2メートル足らずにつけて伸ばした。それでも今大会ここまで唯一のボギーを「もったいなかった」と、反省を口にした。ただ「これだけ一日中、カッパを着たままプレーすることは珍しい」という、雨と寒さに手を焼きながらも、2つ伸ばしたことには納得の表情。ボギーを除けば「明日(第3ラウンド)につながる」と話した。首位については「まだ後続がいるので分からない」としながらも「いい位置で回ることができる。明日いい位置で回って最終日を迎えたい」。思い描いた優勝への道筋を順調にたどりながら、折り返しの2日間を終え、少しだけ満足そうな表情を見せていた。

※■は王ヘンに宗