ミレニアム世代の古江彩佳(21=富士通)が2週連続優勝に王手をかけた。首位と4打差11位から、ぶっちぎりのベストスコア67をマークして、通算9アンダーの単独首位に浮上した。

「うまく集中して、チャンスでバーディーが取れた。風が強くて難しい中で、ノーボギーは良かったです」。1番パー5はラフから残り46ヤードのアプローチを50センチにつけ、2番パー4は残り127ヤードをピッチングウエッジで2メートルにつけ、連続バーディー。7、15、16番も正確なショットで5メートル、1メートル、2メートルのチャンスを作って決めた。

隙のないプレーを支えるのはフェアウエー(FW)キープだ。「私はビッグドライブがなく、飛距離は平均的。FWに置いておけば、ショットでスピンをかけやすい。試合をやる上で、そこが私の第1の目標です」。ラフに入れれば、フライヤーなど余計な計算が生じるが、FWキープを重ねるほど精度、感覚が研ぎ澄まされる。この日は強風が吹いたというのに「FWキープは100%でした」と喜んだ。

現在は獲得賞金約1億5640万円で賞金ランク4位。1位稲見との差は残り6戦で約5809万円もあるが、高額賞金の今週に優勝すれば3600万円が加わり、差は詰まる。「まあその時はその時で。そうなればラッキーだなと思うぐらいにします」。2週連続優勝となれば、昨秋の伊藤園レディース→大王製紙エリエールレディースに続いて2度目。ツアー史上、2週連続優勝のマルチ達成者は8人だけ。「21歳150日」の達成となれば、宮里藍の「19歳337日」に次ぐ2番目の年少記録。快挙へ、最終日もFWキープを重ねていくだけだ。【加藤裕一】

▽昨年の日本女子プロ選手権優勝後、出場39戦目で初のV争い。3打差6位の永峰咲希 もやもやする状態が1年以上続いた。メジャーに勝ったからこそ恥ずかしくないように…とか。もちろん狙っていきます。

▽賞金ランク2位小祝さくら 明日は最終組の人も伸ばすと思うけど、私も最近トップ10にも入れていなくて。そこをしっかり目指していきたい。