ツアー未勝利の池村寛世(ともよ、26=ディライトワークス)が6バーディー、1ボギーの66で回り、通算8アンダー、134で首位と1打差の2位に浮上した。オフに楽しむスノーボードのために賞金を稼ぐという異色の選手。通算9アンダーで首位の植竹勇太とは同期で、新たな力が男子ツアーを盛り上げる。選手会長の時松隆光らが7アンダーで4位につけ、今平周吾は予選落ちした。

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第1日の68に続き、この日も66。池村が調子を取り戻したドライバーを武器に、一気に2位まで浮上した。「ショットもパットもすごくいい。初日も良かったので、無理するゴルフをしないように心掛けた」と満足そうに話した。

オフにスノーボードにはまり、1~2週間ゴルフをしない時期があったという。ドライバーのスイングにズレが生じた。問題点を指摘してくれたのが谷原秀人。猛練習でスイングを修正。「やっと戦えるゴルフになってきた」と話す。不調の原因となったスノーボードだが、やめるつもりはない。「ゴルフは仕事だけど、あんまりのめり込みたくない。楽しくやりたい。だから今までスランプがなかった」という。今オフも「ニセコでスノーボードをするため、後半戦で賞金を稼ぐ」という。そんな今どきの26歳は、1打差で追う植竹との優勝争いに「同期生なんで楽しみ。一緒に伸ばし合えたら」とうれしそうに話した。【桝田朗】

◆池村寛世(いけむら・ともよ)1995年(平7)8月30日生まれ、鹿児島県出身。実家はサツマイモ農家。父の影響で10歳でゴルフを始める。鹿児島・尚志館高1年だった11年に国体男子個人優勝。翌12年にオーストラリアに留学し、帰国後高校を中退。アジアンツアーのQTに挑戦しプロ転向。日本では14年にツアーデビュー。17年から3年連続シード権獲得。166センチ、72キロ