渋野日向子(22=サントリー)が、今季2勝目、日米通算7勝目に王手をかけた。

首位と1打差の3位から出て、6バーディー、2ボギーの68と4つ伸ばして回り、通算7アンダー、137。首位から出たペ・ソンウ(韓国)と並ぶ首位に立った。首位で最終日を迎えるのは、最終的に4位だった昨年12月のメジャー、全米女子オープン以来となった。

前半は3番パー4でバーディーを先行させた。フェアウエーからの第2打を1メートルにつけて伸ばした。5番パー4は、第3打のアプローチを寄せきれずにボギーとしたが、直後の6番からは4連続バーディー。ともにパー4の6、7番は3メートル、8番パー3は4メートルのパットを決め、9番パー5は第3打を3メートルにつけて伸ばし、勢いに乗って折り返した。

後半も12番パー3でバーディーを先行させた。ティーショットを1・5メートルにつけ、一時は8アンダーまで伸ばした。15番パー3をボギーとし、後半は伸ばせなかったが「1日ずっとショットが安定していた。特に“やべー”ミスはなかった。ボギーを打ったホールぐらい」と、納得顔で振り返った。

涙を流して悔しがった全米女子オープン以来となる、首位から迎える最終日は「今からでも緊張しちゃう感じの位置で終わったので、明日はあまり気にせずやりたいなと思う。けど、気にせざるを得ないような感じ。この2日間、いいゴルフができていると思うし、明日も自分が心掛けていることを最後までやりきれるように頑張りたい」と、平常心に努めたい考え。昨年の全米女子オープンを思い出しながら「あの時と比べたら、落ち着いてできるのかなと今は思う。気にしないでやっていきたい」と続けた。

試合会場から宿泊先へ帰る際は、マネジャーが運転する車中でスマートフォンのゲーム「ポケモンGO(ゴー)」を楽しむなど、リラックスしている様子。「今はハロウィーンで、ピカチュウとかがハロウィーンの何かかぶっているので、それを集めています」と、無邪気に笑った。また今大会のウエアは第1ラウンドが黒の上下で、この日が白の上下。この日の色合いについては「誰にも染まりませんよ、っていう白です。ハハハッ。特に意味はないです。理由がないから言っただけです」と、大笑いしながら話した。優勝に王手をかけても終始、自然体だった。