<国内女子ゴルフツアー:大王製紙エリエール・レディース>◇最終日◇21日◇愛媛・エリエールGC松山(6545ヤード、パー71)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)

黄金世代の原英莉花(22=日本通運)が通算17アンダーで、20-21年シーズン3勝目を挙げた。

   ◇   ◇   ◇

「OBが怖くて、3パットが怖くて、ゴルフなんてできない」。小学5年だった当時10歳の原の言葉は、周囲にプロで活躍する現在の姿を予感させていた。12年前の言葉を今も鮮明に覚えていたのは、葉山国際CCジュニアゴルファー育成委員会で、初代委員長を務めた中西正義氏だ。この年から会員となった原を、最初に同委員会で指導した同氏は「度胸が据わっていて『これは末恐ろしい』と思った」と、うなっていた。

30人弱のジュニア会員が年12回競技会を行い、うち6回は原が優勝していた。中西氏は「実力は頭一つ抜けていた」と評した。さらに2代目委員長の松田晴雄氏は、プレー以外の面も印象的だったという。「大人になってから、私が病気をした時に直筆で体を心配する手紙をくれた。年賀状も毎年手書き。礼儀正しくて優しい。我々は『さわやか英莉花』と呼んでいますよ」と、中西氏とともに、笑いながら称賛を続けていた。【高田文太】