6位から出た三ケ島かな(25=ランテック)が、メジャーでのツアー初勝利に王手をかけた。

首位を3打差で追う三ケ島は3番パー4で2打目をピン2メートルにつけバーディーを奪うと、前半で3バーディーを奪い首位に浮上。後半も10番、12番、17番とバーディーを奪い、10アンダーまでスコアを伸ばした。最終18番でボギーをたたき9アンダーに後退したが、2位の古江に3打差をつけて最終日を迎えることになった。

「ピンチもなく淡々とやりました。最後にボギーを打ったので85点か90点。ボギーがなかったら100点でした」と振り返った。まだ、優勝経験がなく第3日にスコアを崩すことが多かったと分析するが「となりのキャディーさんが話し掛けてくれて、落ち着いた気持ちで回れたのが大きかった」と話した。

これまでも優勝争いは多くしてきたが、6月のヨネックスオープンで優勝した笠りつ子と激しい優勝争いを演じ、1打差の2位に入った経験が大きかったという。「笠さんは難しいパーパットを2ホール連続で入れたり、気持ちの強さを学んだ。それを(最終日に)生かしたい」と話した。

最終日に優勝を争う古江は、19年の伊藤園レディースで同じように最終日首位から逆転負けを許した相手。「(当時)アマに勝たせちゃったというのは、今でも引っ掛かっている。プロなのにアマに負けて申し訳ないと思っていた」と当時を振り返る。しかし、今回は、それ以上に地元で優勝という気持ちが強い。福岡出身の三ケ島は「同じ九州で応援の方もすごく多い。目の前で直接優勝を届けられたら。アマに負けたという意識より、感謝の気持ちが強い」と話す。多くの地元ファンの声援を背に、地元でツアー初制覇の悲願を果たす。