寅(とら)年生まれで道内にゆかりのある「年男年女」のアスリートが、22年の活躍を誓った。女子ゴルフで初の賞金女王を狙う北広島市出身の小祝さくら(23=ニトリ)は昨季、優勝副賞としてボートとショベルカーを獲得。今シーズンはトイレの便器獲得!? に狙いを定めた。

2022年、小祝はある野望を持っている。5勝した20-21シーズンは優勝副賞としてボートとミニ油圧ショベルカーを獲得した。それぞれ有効活用していることを明かしているが、今年は何を狙うのか。

小祝 以前TOTOジャパンクラシックの時にクラブハウスに飾ってあったTOTOの便器が欲しいですね。

一瞬耳を疑ったが、11月に開催予定の同大会主催の1社、TOTOにトイレをおねだりした。ちなみに昨年の同大会副賞は高級車メルセデスベンツだったのだが…。果たしてゲットできるか!?

“破壊力抜群”のコメントは今年も健在だ。昨年8月のCATレディースで逆転優勝し副賞のショベルカーを獲得した。運転免許を持っていないが「雪の日に近くのコンビニに行くのにも使えたらいい」のひと言に報道陣の爆笑を誘い、12月のJLPGAアワードでベストコメント賞を受賞した。

昨季賞金ランキングは3位。シーズン途中まではトップを走っていたが初の賞金女王には届かなかった。「もう少し頑張れたんじゃないかな」。1年を通して好成績を出し続けるためのポイントに挙げるのが「安定したパット」だ。昨季平均パット数は1・7874でランキング8位。賞金女王に輝いた稲見萌寧(22=都築電気)の平均パット数は1・7666(2位)賞金ランク2位の古江彩佳(21=富士通)は1・7550(1位)で、上位進出へのカギはパターだとあらためて感じている。

今年も母ひとみさんの支えを受けながらツアーを戦う。試合会場の行き来など「自分ひとりではできないことが多いので、運転や食事の面ではすごくありがたい」と感謝する。今後は日本を主戦場とする意向をもっており、2年後に迫ったパリ五輪出場も1つの目標だが「まずは日本で成績を出したい」とキッパリ。「またイチからシーズンが始まるので初心に戻り、まずは1勝目を目標に頑張りたい」と決意を示した。【山崎純一】