黄金世代の原英莉花(23=NIPPON EXPRESS HD)が今季ベストスコアの67を出して、通算8アンダーの136。首位と3打差11位から、2打差2位に浮上した。1、4番と2つのパー5を2オンさせ、今季最多の6バーディーを量産。大会前に神社のおみくじで「大吉」を引き気分も上々、今季初Vの通算5勝目に意欲満々だ。通算10アンダーの首位に渡辺彩香、小祝さくらと菊地絵理香も2位につけた。

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初夏を思わせる青空を、原が2つのショットで征服した。545ヤードの4番パー5。軽いフォローに乗ったドライバーショットが約270ヤード先のフェアウエーをとらえた。残り245ヤードの第2打は新兵器の3番ウッド(3W)でピン11メートルに2オン。イーグル逃しのバーディーだ。

「あのロングで初めてです、2オンしたの」。出場4戦、10ラウンド目。いつも第1打を左ラフに外し、砲台グリーンが狙いきれないパターンを返上した。

クラブ契約がフリーとなった今季、最適の3Wを探していた。神奈川の同郷で同じ黄金世代の高木優奈が「いいよ」と勧めてくれたのがヤマハのクラブ。自分用に作ってもらい、11日の練習ラウンドで初打ちしたらビタはまりした。「飛距離は変わらないけど、ミスがない。今週は第1打でも結構使っていてありがたいです」。1番パー5でも使って2オン2パットのバーディーを決めた。

福岡は原のパワースポットだ。18年3月にステップアップツアーでプロ初優勝したのも、20年10月に国内最高峰大会・日本女子オープンを制したのも福岡だった。

「優勝したステップの前に博多でちっちゃな神社にフラッと行って、おみくじ引いたら大吉。日本女子オープン前にそこでまた引いたら吉。それで今週の火曜日にまた引いたら…。何だったと思います? 大吉だったんですよ!」

前週のサロンパスカップは予選落ちした。調子は悪くなかった。「要は気持ちなんじゃ…」と思って、迎えた今大会。「今季初めてですよね。すごくワクワクしています」。ゴルフも気分も急上昇。最終日で待望の優勝争いだ。【加藤裕一】

▽今季初優勝へ、2日連続の67で単独首位の渡辺 今年は4度目の最終日最終組と思う。今までは勝ちたい気持ちから、私の持ち味の思い切りの良さを少しずつ欠いていた。明日は思い切りよくいきます。

▽ボギーなしの68で22位から7位浮上の稲見 まだ“ぶっちぎり”とかの感じは…。今日はスタートで5メートルが入る“ガッツ・パー”があって、流れが良くなった。明日は少しずつ伸ばして、後半に入ってどういう位置にいられるかです。

【全選手スコア】ほけんの窓口レディース第2日ー>