西沢里世(19=ゴルフ5美唄)が念願のタイトルをつかんだ。

首位タイからのスタートで3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの72で回り、3日間通算216で初の女王に輝いた。国内ツアーで戦う内田ことこ(19=加賀電子)は高校時代のチームメート。同期の背中を追って今秋のプロテスト合格を目指す。上位6人が日本女子アマ選手権(6月14日開幕、岐阜・関CC東コース)出場権を獲得した。

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金髪姿のニューヒロイン西沢が試合後、ようやく表情を崩した。「優勝しか見ていなかったのでうれしい」。昨年最終日は2打差の2位でこの日と同じ最終組スタートも、タイトルにあと1歩手が届かず唇をかんだ。この日の表情はホールアウトまで引き締まったまま。「ショットがさえていなくて、頑張ってパーを取る感じで耐えるゴルフができた」と我慢の末の勝利をかみしめた。

1番でバーディーを奪い単独トップに立った。だが4番パー4でつまずいた。下りのパーパットを外すと、返しも決めきれず3パットのダブルボギー。首位を譲った。「やっちゃったなとは思ったけど、バーディーを取れば全然大丈夫」と言い聞かせた。言葉通りに、取り返した。2位に1打差の首位で迎えた8番163ヤードのパー3、6番アイアンでピン横1・5メートルにつけバーディー。前半で2打差、後半もパープレーで2位に4打差をつけての勝利だった。

ゴルフ漬けの日々を送っている。毎日早朝4時に起床して2ラウンドをこなす。昨年12月からは札幌市内のジムに通い、トレーナーと1対1で体幹やバランス感覚を養うトレーニングなどを積み、土台作りに励んだ。

今年の大きな目標はプロテスト合格。「追いつけ追い越せって感じです」と、ツアーで活躍する高校の同期内田ことこの背中を追う。1次予選は早ければ8月上旬に始まる。昨年2度(春秋)の挑戦はともに最終テストに進むことができなかった。「今年絶対受かります」。出場権を得た日本女子アマのタイトルを手に入れ、その先のプロテスト合格をつかみ取る。【山崎純一】

◆西沢里世(にしざわ・りよ)2002年(平14)9月1日、札幌市生まれ。8歳からゴルフを始める。ドライバー平均飛距離260ヤード。ベストスコア66。目標の選手は小祝さくら。趣味は韓国ドラマを見ること。好きな食べ物は牛タン。家族は両親。血液型O。165センチ。

 

▽首位タイスタートで2位に終わった島田紗(20=シェイクスピア) こんなもんかなって感じです。(前日まで)2日間よかったショットが大崩れしました。もう少し上達して自分のゴルフができれば(日本女子アマで)上位にいけると思うので頑張ります。

▽3位の根田うの(13=札幌北広島) 優勝を狙っていたので悔しい結果ですけど、自分のプレーを最終日に出来たのでよかった。

▽4位の島田ゆら(18=ハッピーバレー) 1日目はパターが入らなかったけど、2日目と3日目で調整できたのでよかった。ショットの精度を上げて(日本女子アマでは)アンダーで回れたらいいな。