西郷真央(20=島津製作所)が劇的なイーグルで大混戦を制した。最終日は69をマーク、通算13アンダー、275で今季出場10戦目にして5勝目を挙げた。2打差2位に稲見萌寧、3打差3位に山下美夢有、青木瀬令奈が入った。

千葉出身の西郷には、ご当地優勝だ。優勝スピーチで「今日は前半すごく苦しい展開が続いて、そんな時にギャラリーの皆さんに“頑張れ”“今が耐え時だぞ”とたくさん声をかけていただいて。耐えて耐えて、流れが向いてきて最後にイーグルがとれて、頑張って良かったです。これからも感謝の気持ちを忘れず、頑張りたいと思います。ありがとうございます」と話した。

西郷はこの日、山下、有村に1打差をつけた首位から同じ最終組でスタート。4番でボギーが先行、1組前でアウト32を出した稲見に首位を奪われ、前半終了時は2打差をつけられた。しかし、13番でバーディーを奪って通算10アンダーにスコアを戻した。山下、稲見、青木と首位で並んで迎えた16番パー5。グリーン左前バンカーから30ヤード弱の第3打を放り込み、通算12アンダーと抜け出し、最終18番もバーディーで締めくくった。

前週まで屈辱の2戦連続予選落ちだった。今大会前に師匠・尾崎将司のもとに出向き、技術的には「テークバックからトップへの軌道」をチェックされ、スイングを修正。メンタル面では「調子が悪いときでもなんとかする重要性」を助言された。今大会の開催コースは尾崎が88、97年のブリヂストンオープンで優勝を飾った地。最高の形でV字回復、恩返しを果たした。