プロ7年目の小西健太(28=フリー)がプロ転向後ツアー自己ベストの5位で滑り出した。7バーディー、2ボギーの5アンダー、67。「アイアンショットが良くて、OKバーディーとかが多かったです」。2、6番のパー5は2オン2パット、13番パー4は117ヤードを50度のウエッジでピン50センチにつけ、ショットがさえた。

1年前までショットはどん底だった。「それまで普通に打てていたのが、曲がり出したら理由がわからなくて」。復調のきっかけをくれたのは、東北福祉大の先輩で女子プロの佐伯三貴だ。同大OGでプロを目指し、今大会はキャディーを務める妹瑞穂さんからのつながりで“門下生”となった。

佐伯の男性的なスイング理論など技術的な教えもあったが、何より「私はあなたのサポートはできるけど、やるのは自分だよ」という言葉が大きかった。小西は「それまで2年間ほど調子が悪くなると、いつも誰かに教えを請う形だった。でも、頼ってばかりじゃだめだと…。あの言葉で気が晴れました」という。

今大会のラフは、多くのプロが「今季1番の深さ」とこぼす。練習ラウンドでは自分で「多く打つことになる」と自分で想定し、ラフからのショットを多めにこなした。自分で考え、残り3日も上位を目指す。