プロ4年目の大岩龍一(24=フリー)が強風の中、この日のベストスコアタイ65で通算9アンダー、135とし、37位から首位に急浮上した。師事する谷将貴コーチ(49)に授かった「大砲作戦」で、迷わず打ち出すショットがチャンスを量産。ツアー初優勝へ、上位4人までの全英オープン(7月14日開幕、英国・セントアンドルーズ)出場権奪取に接近した。A・クウェイルも首位。石川遼は3打差7位にいる。

   ◇   ◇   ◇

8バーディー、1ボギーの中でも、風がより強まった後半アウトの方が5バーディーの31とさえた。スコアを崩す周囲を横目に、1人だけ別のコースを回ったようだ。「それ、さっき言われました」と笑い「きょうは8バーディーは必ず、と思っていた」と話した。

ツアー初優勝に何度も迫った昨年、重圧から飛距離、強い球など求め、何度も力んでスイングを崩し、スコアを乱した。打開策は? 15歳から師事するプロコーチの谷将貴氏(49)との話し合いで生まれたのが「大砲作戦」だ。レトロなネーミングは昭和生まれの谷氏だが「大砲って、確かにそうなんです。目標を決めたら、そこにドーンと打つだけでしょ?」と納得した。重圧も、風も関係ない。ターゲットを決めたら、自分のスイングで打つ。この日は、それが見事にハマった。

リベンジの思いも強い。昨年大会は3位。重圧、力みでスイングを崩し、初優勝も、上位2人だった全英切符もあと1歩で逃した。23日には全米オープン日本地区予選に挑戦し、36ホールを戦い、プレーオフ進出に1打及ばなかった。

メジャー初出場へ、ツアー初優勝へ。「昨年の思いは絶対に晴らしたいと思っています」。決めたら、迷わず打つ。基本通り。シンプルなゴルフで結果を求める。