3時間遅れの午前11時半に競技がスタートし、ツアールーキーの桑木志帆(19=岡山御津CC)が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算7アンダー、137でホールアウトした。ホールアウトした時点では最終組がスタートしていなかったが、暫定で2位につけている。

序盤は「バーディーチャンスにつけても入らず、耐えるゴルフでした」と振り返った。7番パー5でグリーン右奥ラフからの第3打を50センチにつけてバーディー先行。「7番が今日のMVP」と振り返るなど、ここから一気に調子を上げた。14、15番は連続バーディーなど、後半だけで4つ伸ばした。

「後半は12番パー3のバーディーきっかけでミドル、ロングパットもしっかり入るようになった。1個入ればどんどん入るゴルフですが、今回はまさにそのゴルフでした」と手応えを口にした。悪天候で3時間遅れのスケジュールも「1回起きて2時間くらい寝たのが良かった」と影響はなかった。

4歳の時、父・正利さん(64)に、練習場に連れられて行ったのがきっかけでゴルフを始めた。昨年6月にプロテスト合格。「体育教師の資格が取りたくて」と、地元・岡山の倉敷芸術科学大生命科学部健康科学科に入学。現在2年生の現役女子大生でもある。

今年からツアーに本格参戦し、フジサンケイ・レディース13位が最高位。開幕戦を含め、予選落ちが続いたが、ここ5試合はしっかり予選を通過した。徐々に成績を上げている要因を「メンタルが大きい」と明かした。

「最初、何をやってもうまくいかなかった。楽しく回れればいいかなと臨んだらいい結果が出て、自分らしいゴルフができるようになった。ボギーをたたいても、たくさんバーディーが取れるようになり、楽にゴルフができている」と振り返った。さらに「自分を見つめ直した結果、できていないのはマネジメントだと。そこも変えました」と明かした。

目標の選手は同じ岡山県出身の渋野日向子。渋野も出場した前週大会では「スタートも違ったので、話せませんでした」と残念がった。同郷の先輩の米ツアーでの活躍は「刺激になります」とあこがれのまなざしを向けた。

決勝ラウンドに向けて「今の目標はトップ10に入ること。そこを意識して頑張りたい」と意気込んだ。同期の中で優勝一番乗りに向けては「心の中ではあります」。出場優先順位を決める暫定リランキングは30位。後半戦出場権獲得に向けても「まずはトップ10入りたい」とした。