ツアー史上6番目「18歳361日」の年少初優勝へ、尾関彩美悠(あみゆ、フリー)が首位と3打差2位に浮上した。6打差14位から出て、5バーディー、ボギーなしでこの日のベストスコア67、通算9アンダー207とした。主催者推薦選考会の通過者による初のツアー優勝へ。西郷真央ら新世紀世代より若い新星がチャージをかける。11年ぶりのツアー6勝目を狙う藤田さいきが通算12アンダーの首位。前週優勝の稲見萌寧も2位にいる。

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小雨がぱらつくコースで、尾関がスコアを伸ばした。5バーディーのうち、3番で沈めた5メートルが最も長い。6番は4メートル、7番は1メートル。10番は114ヤードをわずか10センチにつけ、12番パー5は60ヤードを1・5メートルへ。「ノーボギーだったのがすごく大きかったです」。16日が19歳の誕生日の少女は、ただただうれしそうだ。

昨年6月に日本女子アマを制し、11月のプロテストをトップ合格。文句なしのキャリアだが、ギラギラ感がない。「優勝、優勝というのはほんとに考えてません。1年目でそんなうまくいきません」。

女優小芝風花似のルックスで、小祝さくらのような癒やし感。渋野日向子の母校でもある岡山県作陽高時代、友だちによく「何も考えてなさそう」とからかわれた。たまに「私も考えてる!」とムキになったが「確かに何も考えてない時もあって…」と笑った。

少しだけ欲がある。昨年11月のプロテストを1位通過し高校3年でプロになった。「一番思うのは、同期で最初に優勝したいなってことです」-。初の最終日最終組は36歳でツアー5勝の藤田、昨季の絶対女王・稲見と同組。「アンダーで回れたらいいな」。優勝、2位でAIG全英女子オープン出場権も奪える1日を、ひたすら楽しむつもりだ。【加藤裕一】