今春に早大を卒業した小野祐夢(ひろむ、24=ニチコン)が、4位と好発進した。

最多に並ぶ7バーディーと2ボギーで回り、5アンダーの67で日本勢最高位につけた。今季は出場17戦で11度予選落ちし、最高は21位。次週のニッポンハム・レディース(7日開幕、北海道)終了後のリランキング次第で、今季後半戦にどれだけ出場できるか変わるが、瀬戸際で大きく前進する好機を得た。李知姫(韓国)が大会コース記録に並ぶ65で首位に立った。

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瀬戸際での今季最高の67に、笑みがこぼれた。2つ伸ばして折り返した後半、小野はギアを上げた。12番は8メートルのパットを沈め、13番は3メートルのチャンスにつけて連続バーディー。勢いに乗って15番では8ヤードからチップインで伸ばした。午前8時すぎのスタート時点から30度を超えたが「夏は好き。練習ラウンドより楽でした」と、暑さも忘れるほど集中力が持続していた。

次週までの2戦で、暫定リランキングを現在の50位から押し上げたい一心だ。昨季の下部ツアー賞金ランキング2位の資格で、今季はレギュラーツアー前半戦の出場資格を保持。だが後半戦も多くの試合に出るためには、40位前後への浮上が必要で、今大会でトップ10相当なら次週を待たず“当確”の見込み。「リランキングが来週まで。上位を目指したい」と力を込めた。

プロゴルフでは極めて珍しい早大卒だ。高校卒業後にプロに進んだが、通信制で5年かけて今春、人間科学部を卒業。「アマチュアとプロの心理的柔軟性」との卒論を1月に提出した。生活がかかるプロの方がネガティブ思考に陥りやすいとまとめ、行き詰まりやすい性格も見直した。2週間前には、パッティング指導で有名な橋本真和コーチを訪れるなど後がなくなり積極的になった。「結果が出てうれしい」。頭脳と技術が融合し、今、最も成長を感じている。【高田文太】

 

〈4バーディー、2ボギーの2アンダー27位発進の西村〉うまくゴルフを進められなかった。その中でも最低限のことはできたかなと思う。あとはツキもなかった。こういう日もある。