渋野日向子(23=サントリー)が1打差3位で19年大会以来、3年ぶりのメジャー2勝目を逃した。首位アシュリー・ブハイと19年大会と同じ最終日最終組。スタート前のブハイとの5打差を一時は3打差まで詰めたが、最難関ホールの14番パー4で痛恨のダブルボギーをたたくなどパープレーの71。通算9アンダーで日本人初のメジャー2勝にあと1歩及ばなかった。

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1年で変わったなあ、と思う。

21年7月末、兵庫開催の楽天スーパー・レディースで渋野を取材した。各ホールで極力ティーグラウンド裏に陣取り、ドライバーショットの弾道を見て、気になったから聞いた。

飛んでませんか?

「そうなんですよ。春先と比べたら、思い切り振れるようになって距離も伸びた。普通に振っても10ヤードは伸びたんじゃないかなあ」

3月ダイキン・オーキッドでスイングを見て、トップの低さに驚いて、一方で距離が落ちたと思ってから5カ月弱。スイングの習熟度が上がっていた。

もうひとつ気になったことを聞いた。

球筋、打ち分けてます?

「いや~、あれはまだバラバラなだけです」

ハイドロー、ロードロー、ストレートを打っていたと思ったら、結果そうなっていただけだった。

直後の全英は34位だった。今年は3位。渋野のステージは上がっている。【加藤裕一】