初出場の馬場咲希(17=日本ウェルネス高2年)が、21歳のモネ・チャン(カナダ)に11アンド9の大差で圧勝し、1985年の服部道子以来37年ぶり2人目の日本勢優勝を果たした。

36ホールで戦う決勝で、馬場は最初のホールでパーセーブ。対してチャンはボギー発進となった。その後、馬場は5番までに4アップと差を広げた。6番でダブルボギーとし落とすが、すぐさま7番で奪い返し、その後も3つのホールを奪って、前半の18ホールだけで7アップと大差を広げた。

約2時間の休憩後、後半1ホール目となる19番はともにパーセーブで発進した。20番でチャンがバーディーを奪い、さらに21番で馬場がパーパットを外して、馬場の5アップとなった。

勢いは止まらない。175・3センチの長身から、伸びやかなショットが青空へ向かう。今大会は正確なショットでゲームメーク。グリーン周りでも安定したプレーが目立っている。22番で馬場がバーディーパットを決めると、チャンはバーディーパットを外す。これで6アップ。続く23番パー4では、馬場がグリーン脇のカラーからチップインバーディーを決め、7アップと一気に引き離しにかかった。

24番パー4でも馬場がバーディーを奪い、8アップ。25番パー4では相手がボギーとする中、パーで9アップ。ラウンドを見守るギャラリーの中には大きな日本国旗を肩にかつぐ男性の姿もあった。26番パー5でもバーディーパットを決めて10アップ。流れは止まらなかった。

そして27番パー3でも鮮やかなバーディーを奪い、11アップ。この瞬間、日本人37年ぶりの戴冠という歴史的偉業を手にした。

<馬場咲希(ばば・さき)>

◆2005年(平17)4月25日生まれ、東京都出身。

◆ゴルフ歴 父親の勧めで5歳で始め、18年に東京都ジュニアゴルフ選手権優勝。21年東京都アマ選手権優勝。今年の日本女子アマは9位。全米女子オープンでは予選通過し49位。

◆武器はドライバー ドライバーの平均飛距離は、プロでもトップクラスの270ヤード。

◆長身 175・3センチで野球に誘われたことも。同じ名前で長身のプロレスラー、ジャイアント馬場は「全く知らない」が「見習って世界チャンピオンになりたい」。

◆あこがれの選手 ネリー・コルダ、脇元華。

◆家族 両親と姉、妹2人。