賞金ランク3位の桂川有人(23=国際スポーツ振興協会)が午前組で回って7アンダー、65をマーク。ホールアウト時点でトップに立った。

ボギーなしで奪った7バーディーのうち、15番パー5で12ヤードのチップインはあるが、6個は数十センチから3・5メートルのチャンスにつけた。いわゆる“ショットで奪ったバーディー”だ。

最終18番パー4では、左セミラフから10ヤード以上の打ち上げで残り178ヤードの第2打を6番アイアンで1メートルにつけた。はたから見ればスーパーショット。しかし、本人は苦笑いを浮かべる。

「まだ自分の中で気持ち悪さがあって。ミスを怖がって、合わせている部分があるんです」

前半戦はツアー初優勝や3度の2位で突っ走ったが、初出場で予選通過(最終47位)した7月全英オープンから帰国したあたりから、その「怖さ」がちらつき始めた。

「初めてのことではなく、今までも調子の波の中で感じたようなもの」

フェードヒッターだけに、左につかまる嫌なミス。それを嫌がっての右へのミス。「ミスが積み重なっていって」気持ち悪さが脳内に残っていく。

すっきり感がない中でも、頑張りたい。10月上旬の賞金ランク5位以内なら、来年度の米下部ツアー(コーンフェリーツアー)の最終予選からの出場権が手に入る。「まだ決断していない」というが、挑戦権は欲しい。同8位をキープすれば、10月13日開幕で千葉開催の米ツアーZOZO選手権にも出場できる。

ドライバー平均飛距離とフェアウエーキープ率の順位を合算したトータル・ドライビングとパーオン率は1位。日本を代表するショットメーカーは「明日も大丈夫か、と考えるとまだ自信がない」というスイングの手応えを、残り3日で深めていく。