連日のサスペンデッドとなり、この日は日没で14組41人がホールアウトできなかった。

今季ツアー2勝目を目指す小祝さくら(24=ニトリ)が通算10アンダー、134で、暫定で単独首位に立った。上田桃子と菅沼菜々の2人が2打差で追う展開となった。2週連続Vを目指した勝みなみは17番終了後、腰痛で棄権した。9日は第2ラウンドの残りと最終ラウンドが行われる。

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小祝が長い1日で快進撃を見せた。第1ラウンド(R)は降雨でサスペンデッドとなり、全組が午前7時半に競技を一斉に再開。小祝は8番グリーン上からプレーし、3メートルのパットを沈めてバーディー発進。「取れなくてもしょうがないくらいの気持ちでしたが、きれいに入ってくれていいスタートを切れた」。この日だけで29ホールを回り、計10個のバーディーを奪い、ノーボギー。猛チャージについて「ティーショットを含め、ショットが基本的に安定していた」と分析した。

全36組107人が一斉スタート。競技再開前の練習はわずか15球に制限された。「眠すぎてそれどころじゃなかった。意外とちょうど良かった。練習専念よりも体を起こす感じで頑張っていました」。感覚をつかめない選手もいる中、マイペースな性格が厳しい条件をクリアさせた。

一方で、眠気との戦いは続いた。前日午後9時前に就寝し、午前3時50分に起床。「あくびが止まらなかった。その後もご飯食べて体がポカポカして、眠気が取れたのは第2Rの前半くらい」と苦笑いした。

第2Rで日没サスペンデッドを知らせるホーンがなった時、最終18番パー5の第2打を打つ前だった。「ティーショットは終わっていたので、みんなで『良かったね』と言いながらプレーを続けた。明るさは意外と大丈夫でした」。第2Rを何とか終えるため「後半は途中からほとんど走っていた」と明かした。「12番で詰まっていたので不安だったが、無事に上がれて良かった」とホッとした表情を見せた。

第2Rの積み残しなく最終日を迎える。5月のリゾートトラスト・レディース以来、今季2勝目に向けて環境は整った。「ベストを尽くしてプレーすることだけに集中したい」と意気込んだ。【近藤由美子】

▽暫定首位の小祝と3打差の同じ北海道出身の内田 (小祝は)ジュニアの時からずっと憧れの存在。優勝争いはワクワクします!

▽腰痛で第2Rの17ホール終了後に棄権した勝 疲れもあったと思いますがまた来週に向けて頑張ります。

▽暫定首位と3打差で5年ぶりのツアー通算2勝目を目指す永井 自分のベストを尽くしてプレーすることだけに集中していきたい。

○…上田は13番ホール終了後、サスペンデッドとなった。第1Rは5番から再開し、6アンダーで単独首位だった。「スコアより集中力を切らさないよう、プレーした中でのこの位置。我慢強くやれているかな」。第1、2Rとも1番スタートの最終組で、計27ホールを回った。「午前6時から11時間ぐらいゴルフ場にいるので、プロゴルファーって仕事時間が長いね」とキャディーと話していたという。残り5ホールを残したため「明日も長いですが、集中力を切らさず頑張りたい」と意気込んだ。