男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は22日、三木正浩副会長(67)が2月末で辞任していたことを明らかにした。三木氏は靴小売業会社ABCマート創業者で国内有数の資産家。週刊新潮などの報道で、副会長だった三木氏と青木功会長(80)との対立が伝えられていた。

青木会長をサポートしてきた実業家の上田昌孝専務理事はJGTOに残る。当初は三木副会長と“相打ち”になる形で組織を去るとみられていた。

弁護士でもある野村修也理事によれば、先月22日の理事会で、三木、上田両氏が同じタイミングで辞職することに合意。そのことを記した書類を、同機構の副会長でもある谷原秀人選手会長が提出することで、両者の同時辞任が履行されるはずだった。しかしその後、谷原選手会長は合意書を出さない方針へと転換。それでも三木氏が自身の判断で辞表を出したことにより、「一方だけがお辞めになられているステータスになっている」とした。

谷原選手会長は、三木氏に近い立場にあったとされる。合意書が提出されていない理由について野村理事は「よくわからない」としたが、「谷原さんと(JGTOと)の信頼関係はある」とも述べた。

この日は定時社員総会と臨時理事会が開かれた。会議後に報道対応した青木功会長(80)は副会長人事について、「結論はまだ出ていない。いろいろと話をしてうまくやりたい」と話した。そのうえで、「(報道では)みんな勘違いをして、けんかをしているとなっているが、そのようにはなっていない」とも強調した。【奥岡幹浩】