主催者推薦で出場中の鶴岡果恋(23=明治安田生命)がパッティングならぬ、バッティング練習の効果で4バーディー、2ボギー、2アンダーの70で回り、首位と3打差14位につけた。

ドライバーで打った球はすべてフェアウエーにいった。「うまくいった。飛距離も出ていた。良いリズムでラウンドができた」と笑顔を見せた。好調のドライバー。その要因の1つにバッティングがあった。

オフにバッティングセンター通いにはまり、週2回は通ってきた。「趣味として始めたんですが、飛距離も伸びたので、通いました」。1度行くと、90キロを約100球、打ち込んだ。「ホームランの近くまで打ったこともあります」。通い続けたことで、ヘッドスピードは上がった。飛距離も240ヤードから255ヤードに伸びたという。「両腕の筋肉もついた。昨年までは振れない、飛ばない、だったのに」と効果を明かす。

ただし、バッティングは「大谷翔平さんと一緒です」とゴルフとは逆の左利きだ。「右では当たらず、左では当たったから」と、左のバッターボックスに立ち続けた。男子の片山晋呉のように、筋力のバランスを整えるため、左スイングを大切にする選手は少なくない。「筋肉がついたことはもちろんだけど、体幹がしっかりして、軸がぶれなくなった」と説明した。

首位と3打差の14位と、残り3日、楽しみな位置につけた。21年大会は4位に入るなど、コースとの相性も良い。「毎日3アンダーを出すことを目標にしていた。今日は2アンダー。明日は3アンダー、4アンダーを目指して、上位で争いたい」。前週はQT(クオリファイング・トーナメント)ランキング181位で主催者推薦で出場した山内日菜子初優勝を飾った。QT65位の鶴岡もシード権はない。残り3日で2週連続の「下克上V」を目指していく。

◆鶴岡果恋(つるおか・かれん)1999年(平11)8月20日生まれ。神奈川・横浜市出身。10歳からゴルフを始める。湘南学院高卒業。18年にプロテスト合格。同期は原英莉花、渋野日向子、稲見萌寧らがいる。ツアー最高順位は21年9月のゴルフ5レディースの3位。昨季はメルセデスランキング90位、年間獲得賞金は969万2000円で賞金ランク88位。