昨年の全米女子アマチュア選手権を制した馬場咲希(東京・代々木高)は14位で出て、6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのベストスコア70で回り、通算2アンダーで、日本勢最上位の5位に入った。

世界アマチュアランキング1位のローズ・チャン(米国)がジェニー・べ(同)とのプレーオフを制して優勝。荒木優奈が9位、六車日那乃が22位に入った。

会場は男子メジャー、マスターズ・トーナメントの開催地。馬場は「せっかくのオーガスタなので、最後まであきらめずにプレーしました」とすがすがしい表情を見せた。

前半でスコアを伸ばした。10番インスタート。祈りたくなるほどの難所とされる「アーメンコーナー」最初の11番パー4でバーディーとし、最後の13番パー5でもバーディーを取った。前半だけで4バーディー、ノーボギーと4つ伸ばした。「すごくいいリズムだった」と振り返った。

後半は苦戦した。3番パー4で約1・5メートルのパーパットを外し、この日初ボギー。「これを外してから、耐える時間に耐えられず崩れてしまった」。4番パー3でティーショットがグリーンをオーバー。第2打もグリーンに乗らず、第3打はピンをオーバー。返しのパットも入らず、痛恨のダブルボギーとした。

ショックを引きずったまま、雷雲接近で3時間20分間競技が中断した。中断中はいすに座ったまま、約2時間眠り込んだ。「最初はうわーって感じでしたが、だんだん眠くなってきて。あーよく寝たって感じで(笑い)。ショックを忘れられて良かった」。競技再開後、6番パー3でボギーとしたものの、7番パー4、8番パー5で連続バーディー。特技は「寝ること」と公言しているが、特技で見事切り替えに成功した。

予選ラウンド2日間はショットの不調に苦しんだが、決勝ラウンド前日の練習で修正した。ティーショットに不安を残したものの「今日はおなかがちぎれるくらい、上半身を回す感じでやって。フィニッシュが決められないくらい、回していました」と振り返った。途中でリーダーボードを見て「あ、BABAいる、BABAいるって」と自分の名前を確認。「もっと伸ばしたいと思ったけど、難しかったです」。最終9番は「もう終わっちゃうのかなって寂しい感じでした」としみじみと言った。

オーガスタでの収穫を「最後まであきらめないことの大切さ」と挙げた。「貯金も使い果たしてこのまま崩れちゃうのかなと思ったけど、(終盤で)バーディーが2つ取れた。あきらめなくて良かった」。終わってみれば、この日ベストスコア。収穫を得て、昨年の全米女子アマVで得た権利の1つ、米ツアーメジャー、シェブロン選手権(20日開幕)に臨む。(オーガスタ=近藤由美子)