2000年度生まれのミレニアム世代、吉田優利(23=エプソン)がメジャー初勝利を挙げた。首位で出て、3バーディー、4ボギーの73で回り、通算1オーバー、289。タフなメジャー設定のコースを攻略し、21年9月のゴルフ5レディース以来、約2年ぶりで通算3勝目とした。優勝スコアがオーバーパーとなったのは大会史上初めて。

最後の2メートルの微妙なパーパットを沈めると、吉田は左手でガッツポーズを決めた。笑顔でキャディーらとハグを交わし、さらに小さくガッツポーズした。表彰式では「約2年ぶりの優勝がメジャーのタイトル獲得となり、とてもうれしいです。これからも勝利を重ねられるように努力していきます。これからも応援よろしくお願いします」と笑顔で話した。

メジャー初V。コースはメジャー仕様のセッティングに加え、最終日は強風と雨、寒さによって難易度がさらに増した。吉田は出だしの1番パ4でバーディー発進も、6番、9番、10番とボギーをたたいた。12番パー5でこの日2つめのバーディーも、14番でボギー。16番パー4では第2打を右バンカーに入れるピンチも約3メートルの微妙なパーパットをねじ込んでしのいだ。

大会初日は首位と1打差の2位発進。第2日に2位に4打差をつけてトップへ抜け出した。第3日は1度は首位の座を譲ったが、最終的には2位に2打差の首位で終えていた。ホールアウト後に、「緊張感はいまのところない。明日は全選手のなかでいちばんいいプレーをしたい」と意気込んでいた。

昨年は2位が5度あったものの優勝に手が届かなかった。「優勝できなかったからといって、後ろを向く時間も落ち込む時間もないのがプロ」。結果に一喜一憂することなく練習に打ち込んできた。強い精神力と粘りのゴルフで吉田がメジャー初Vを勝ち取った。

◆吉田優利(よしだ・ゆうり)2000年(平12)4月17日生まれ、千葉県市川市出身。日本ウェルネススポーツ大在学中。父英隆さんの勧めで10歳からゴルフを始め、12歳の時に関東ジュニア優勝。19年秋にプロテストに合格し、20年1月に日本女子プロゴルフ協会入会。古江彩佳ら00年度生まれ「ミレニアム世代」の1人。子どものころに憧れていた選手は上田桃子とテレサ・ルー。趣味はお菓子づくり。両親と弟、妹。158センチ、58キロ。血液型はO。