山本詠太(18=シェイクスピア)が初優勝を果たした。

2位と6打差の首位でスタートし、3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの73で回り、4日間通算287で勝利を手にした。ドラフト4位で阪神に入団した小中学校時代の同期、茨木秀俊投手(18)に刺激されながら、自身は大学でゴルフの腕を磨き、目標のプロを目指す。上位4人が日本アマ選手権(27日開幕、札幌・ツキサップGC)出場権を獲得した。

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新王者山本は照れくさそうに優勝カップを手にした。「よかった。うれしい気持ちです」。2位に6打差をつけての勝利。初日は76で首位と4打差の6位タイスタートだったが、2日目から2日連続で69をたたき出して勢いに乗った。「2日目と3日目の貯金が大きかった」。最終日は73にまとめ「耐えるゴルフだった」と我慢を続けて逃げ切った。

前半を1バーディー、1ボギーで折り返した。後半の10番でボギーとすると、14番パー4では1打目を右に曲げダブルボギー。一時2位の高橋遼羽(20=シェイクスピア)と3打差になり「焦りもあった」と振り返るが、上がり2ホールで見せ場をつくった。17番パー5でバーディー。パー4の最終18番では2打目をピン上約2メートルにつけ、下りのスライスラインを沈め、連続バーディーで締めくくった。

札幌手稲中を卒業後、ゴルフ留学で四国学院大香川西高に進み、寮生活を過ごした。今は兵庫にある大手前大に通っている。ゴルフで刺激される選手は周囲にたくさんいるが、小中学校時代の同期にあたる阪神の茨木は中学時代ほぼ毎朝一緒に登校するなど親交があり、今も大きな存在だ。

自身は「ゴルフで生活していきたい。プロゴルファーになるのが自分の夢」と将来を見据える。日本アマ選手権は初めての挑戦になる。今年は札幌・ツキサップGCが会場と地元開催になる。「まずは最低ライン予選通過を」と目標を掲げた。【山崎純一】

 

◆山本詠太(やまもと・えいた) 2004年(平16)7月10日、札幌市生まれ。4歳の時にゴルフを始める。四国学院大香川西高2年時に「緑の甲子園」と呼ばれる全国高校選手権の団体戦で優勝。血液型A。ドライバー平均飛距離は260ヤード。170センチ、73キロ。