初優勝をねらう脇元華(25=GMOインターネットグループ)が2位をキープした。首位4打差の2位から出て、5バーディー1ボギーの68で回り通算14アンダーの202。首位の岩井千怜(20=Honda)とは5打差に開いたが、悲願へ望みをつないだ。
連覇を狙う山下美夢有(21)と申ジエ(35)が脇元と並び2位。アマチュアの馬場咲希(18=東京・代々木高)は通算4アンダー35位で最終日を迎える。
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脇元が追い上げても、岩井千がさらに伸ばす-。首位の岩井千と最終組で回り、1番を3メートルにつけ、幸先よくバーディー発進。この日、4つ伸ばした。ただ、岩井千も、バーディーを量産。伸ばし合いの展開に「なんか面白かったです。取ったら取られ、取ったら取られで差が埋まらなかった。詰めた状態で明日を迎えたかったんですけど」。差は1打広がり苦笑した。
反省もある。パットをラインに乗せたがショートするなどチャンスはあっただけに「明日は絶対にオーバーさせる」と誓った。
全米女子オープンの日本地区予選を通過するなど好調キープ。要因は、吉田直樹コーチからの言葉にある。「トップを小さくすることと顔を残すこと」。以前からこう言われてきたが、脇元は「しっくりこなくて」取り入れていなかった。
もちろん、吉田コーチからは「そろそろ、(指示を)やって」と活を入れられていた。そこへ決まった全米女子オープン。「全米女子へ行く前に(国内で)成績を残して自信をつけて飛びたい。だから、ちゃんとやってます」と話す。
今大会優勝者と2位にはAIG全英女子オープンの出場資格が与えられ「意識したい」。吉田コーチからは「明日も変わらずやることやってね」と言われた。大逆転で悲願へ-。結果で恩返しする。【阪口孝志】