石川遼(32=CASIO)が、米ツアーで10年ぶりのトップ5入りとなる、日本人最上位の4位となった。8位から出て8バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの67と3つ伸ばし、通算7アンダー、273。同ツアーを主戦場としていた13年10月のシュライナーズホスピタル・オープン2位以来のトップ5入り。トップ10入りで出場権を得たワールドワイドテクノロジー選手権(11月2~5日、メキシコ)への出場の意向と、再び米ツアーを主戦場としたい意欲を示した。4位から出たコリン・モリカワ(米国)が、2位に6打差をつける14アンダーで、ツアー通算6勝目を挙げた。

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自らの生き様を示すように、石川は何度もはい上がった。5、6番で連続バーディーを奪うと、8番パー4の第4打は、30センチにつけるスーパーショット。“お先”で3つ目のバーディーを奪った。8位で出て、この時点で首位と2打差の4位に浮上。初優勝の予感が漂い始めた矢先の9番パー4をボギーとした。深いラフからの第3打がまともにヒットせず、フワリとわずかに前進しただけのミスショット。その間に首位のモリカワが伸ばして4打差となった。

後半に入って10番で取り返し、再び初優勝の機運が高まりかけた。だが直後の11番をボギー、12番をダブルボギーとし、スタート時の4アンダーに逆戻り。モリカワの勢いは止まらず今度こそ優勝の芽は消えた。それでも、驚異の粘りで14番から3連続バーディー。16番は15メートルのパットを決めた。17番を落としても最終18番をバーディー締め。後半パーは1つだけという出入りの激しさは攻めの姿勢の裏返し。ファンは感情移入し、熱狂した。20代で跳ね返された米ツアーで30代となっても対等に戦った。

1打を追及し、ホールアウト時点では2位だった。それでも2位だった前週の日本オープンよりも内容面で「今週の方が悔しい」と語った。もっと伸ばせたという貪欲さは変わらない。トップ10入りしたことで、メキシコでの同ツアーの次戦出場権を獲得。「出場したい」との意向を示した。

米ツアーでのトップ5入りは、2試合あった13年以来10年ぶりだった。同年から事実上、主戦場としたが18年から再び国内。ただ、「うまくなってPGA(米ツアー)でプレーしたいと常に思って、この5年ぐらいやってきた。遅すぎるということがないと信じて」と、米ツアーで勝つ夢は抱き続けてきた。成長を実感できなくても試行錯誤を重ねた毎日。「本当に薄い紙を1枚ずつ重ねていっている感じ。これからも毎日やっていくというのは変わらない」。悔しさを味わうたびに、石川は強くなる。【高田文太】