米女子ゴルフツアーは22日のホンダLPGAタイランドからHSBC世界選手権(シンガポール、29日開幕)、ブルー・ベイLPGA(中国、3月7日開幕)とアジアシリーズが開幕する。今季から本格参戦する稲見萌寧(24=Rakuten)、西郷真央(22=島津製作所)らのプレーに注目が集まる。フル参戦のシード権を逃した渋野日向子(25=サントリー)は巻き返しを誓っている。昨季勝利がなかった日本勢。畑岡奈紗(25=アビームコンサルティング)、古江彩佳(23=富士通)らには優勝が期待される。

日本のトップ女子プロが続々と米ツアーに挑戦する中、今季からは2021年東京五輪銀メダルで、20-21年の賞金女王でもある稲見が本格参戦する。すでに米本土での開幕戦のヒルトン・グランドバケーションズ・チャンピオンズは19位、2戦目のドライブオン選手権は8位と、上々の滑り出しを見せている。

もともとは国内志向が強く、国内ツアー30勝以上の選手に与えられる永久シード獲得を目指してきた。しかし、昨年11月に日米女子ツアー共催のTOTOジャパンクラシックを制覇。米ツアー出場権を獲得したことで「私自身が勝ち取った権利。挑戦してみよう」と、権利行使を決意した。

ツアー優勝、メジャー制覇の目標はもちろん、東京五輪に続き、パリ五輪の出場も目標の1つ。出場権は世界ランキングで日本勢の上位2人に与えられる。昨季序盤で不調だったこともあり、日本勢12番目の72位(20日現在)。パリ五輪のある7月までに米ツアーで活躍して世界ランクの上昇も目指していく。

同じく本格参戦する西郷は昨季中盤まで不振に苦しんだが、11月の伊藤園レディースで539日ぶりの国内ツアー優勝して以来、好調を持続。「1年を通して上位で戦えるように頑張りたい」と意欲を見せる。

本格参戦3年目となる渋野は米ツアーでは昨季出場24試合中、予選落ち6回、40位以下が9回と苦戦が続きシード権も失った。今回のアジアシリーズも含めて出場権のある限られたチャンスで結果を積み上げるしかない。「(昨年は)情けない1年だった。上にはい上がるしかない」と逆襲を誓っている。

◆放送&配信 WOWOWはアジアシリーズ第1戦ホンダLPGAタイランドと第2戦HSBC女子世界選手権、第3戦ブルー・ベイLPGAを連日生放送する。大会第1日は無料放送。WOWOWオンデマンドでは日本人選手専用カメラも大会第1日を無料配信する。