首位から出た43歳の岩田寛(フリー)が5バーディー、2ボギーの68にまとめ、通算13アンダーの271で並んだ石川遼(32=CASIO)をプレーオフで下し、国内メジャー大会初制覇を果たした。日本人では最年長での初日本タイトル。昨年4月以来のツアー通算6勝目となった。石川は5打差16位から63で猛追。2年ぶりのツアー通算19勝目は逃したが、苦手コースを攻略して全米オープン(13日開幕、米ノースカロライナ州)へ弾みをつけた。

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石川は高揚を感じていた。「プレーオフの前までは全然暑くなかったんですけど、今はすごい暑い」。岩田に僅差で競り負けたが、声は弾む。この日の19ホール目はアプローチが寄らずにボギーで勝負ありも、悔しさに勝る充実があるようだった。

5打差を追って、頭はフル回転だった。10回出場で予選落ち5回、最高位は10年の15位。「ここより難しく感じるコースもない」という鬼門で、いつも以上に神経を使った。「しらみつぶしに(苦手を生む)悪い所をつぶしていく感じ」とコースと対話。細かい分析で、攻略していった。

6番パー5ではグリーン左ラフからの第3打で、スライスラインの傾斜を読み切ってチップインイーグル。最終18番ではバンカーからの第2打で、カップの横を紙一重で通過する1打で30センチにつけ、観客を興奮させた。「(通用するか)楽しみだった」と前向きに挑み「収穫がすごくあった」と総括した。

次戦は予選会を勝ち抜いた全米オープンが待つ。さらに難度は増す世界屈指のコース設定となるが「いちかばちかでいってこのスコアだったら再現性すごく低いですけど、決してそういう感じではない」と糧は得た。昨年までの4年間は技術鍛錬に重きを置いてきたが、今年は「IQ、頭脳」を意識して取り組み、手応えは十分。「背伸びをしてやろうっていうよりは、ゆっくりと自分のゴルフを投影してやっていきたい」と海を渡る。【阿部健吾】