<女子ゴルフ:アクサレディス>◇最終日◇10日◇北海道・苫小牧Gリゾート72エミナGC南C(6375ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 諸見里しのぶ(22=ダイキン工業)が通算6アンダーの210で、今季初勝利を挙げた。首位から出て4バーディー、2ボギーの70をマーク。07年9月の日本女子オープン以来となるツアー通算3勝目を飾った。同じ首位スタートの古閑美保(26)は72とスコアを伸ばせず、2打差の2位。上田桃子(22)は73と振るわず、通算1オーバーの16位に終わった。

 諸見里は1年ぶりの勝利を苦笑いで振り返った。「最後がね…。やっちゃいましたね」。18番パー4。第1打を大きく右に曲げて林に打ち込みボギー。それでも前半だけで3バーディーの貯金が効いた。

 「今日は1番から冷静で、思った通りに回れた。この調子で勝てなきゃ、今季は勝てないと思うぐらい」。追い上げられても焦りはなかった。

 勝てなかったが、調子が悪かったわけではない。ここまでトップ10入りは9試合。原因不明の股(こ)関節のしびれに悩まされた時もあった。1つの転機が、片山晋呉からの電話。7月21日だった。「お前のゴルフは見ていて面白くない。ゴルフをやらされている。もっと楽しんでやれ。スコアは関係ない」。大切なことを忘れていた自分に気がついた。

 全英女子オープン最終日をテレビ観戦。不動、宮里、上田の活躍を見て「どうして私がここにいないの?

 私もそこに行きたいと強く思った」。上田が米ツアーにひと区切りつけ、今大会から日本ツアーに復帰。「桃ちゃんの技術を盗みながら戦っていきたい」という。06年から毎年1勝を挙げて通算3勝目。だが、目標は年間3勝。「複数の勝利にこだわりがある」と力を込めた。【三角和男】