【メルボルン(オーストラリア)19日=塩畑大輔】男子ゴルフのW杯日本代表石川遼(22=CASIO)が“コースの生き字引”のサポートで、五輪前哨戦での上位進出を狙う。明日21日にロイヤルメルボルンGCで開幕するW杯に向け、会場入りして軽めの調整。11年に世界選抜の一員として、米国選抜との対抗戦プレジデンツ杯に出場した会場。シングルスでB・ワトソンを撃破する活躍を思い返し「自然とテンションが上がりますね」とうなずいた。

 一方、コース攻略のポイントを聞くと「キャディーです」と質問にかぶせる勢いで即答した。米ツアーでもコンビを組むサイモン・クラーク氏はオーストラリア人で、実は会場から徒歩5分ほどのところに自宅がある。当然すべてのホールの細部まで知り尽くす。

 石川は先週の三井住友VISA太平洋マスターズで2位。しかし「コースが得意すぎて、調子が良くても悪くても上位に行ける」と分析する。「今回はサイモンの指示どおりにどれだけ打てるかで、今の自分の調子もよく分かる」。クラーク氏を通し、日本代表の相棒谷原にも、コースを熟知する現地出身キャディーを紹介した。

 ゴルフが正式競技に復活するリオ五輪を想定した大会形式で行われる一戦。個人戦はもちろん、2人の合計スコアで競う団体戦でも、日本に02年以来の優勝をもたらすべく、まずは戦略面の準備を万端整えた。