女子短距離のエース小平奈緒(31=相沢病院)が、1000メートルを1分12秒09の世界新記録で制した。15年のブリタニー・ボウ(米国)の記録を0秒09更新した。五輪で実施される個人種目で日本女子の世界新は初。日本勢では05年男子500メートルの加藤条治以来の快挙となった。

 結城匡啓コーチは「素直にうれしい」と愛弟子の偉業に感慨深げで、ダン・ジャンセンら往年の名選手からの祝福に頬を緩めた。平昌(ピョンチャン)五輪では1000メートルが500メートルよりも先に行われるとあり、「500をチャレンジャーの気持ちで戦えるし、追い風にできる」と歓迎した。「一番強い選手を決めるのがオリンピックで、一番速い選手が世界記録保持者だと思う。一番速く、強い選手は誰もが目指すところ」と先を見据えた。