国際オリンピック委員会(IOC)の「例外的な決定」で、平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)の3競技、10種目に北朝鮮の計22選手の参加が決まったことを受け、日本関係者から21日、批判や戸惑う声が上がった。スピードスケート・ショートトラックでは出場枠を獲得できなかった2選手が参加する。日本スケート連盟の川崎努強化部長は「競技面で不公平になってしまうというのがのみ込めない。ルールをねじ曲げるのは良くない」と憤った。

 男子500メートルは通常は4人一組で滑るが、北朝鮮選手の出場により、予選で5人の組ができるという。「スタートが重要な500メートルでアウトコースは不利」と影響を心配した。

 南北合同チームが結成されるアイスホッケー女子では、日本は2月14日の1次リーグ最終戦で対戦する。日本アイスホッケー連盟の八反田孝行強化本部長は「外的な力で(日本の)選手に少し動揺を与える状況になっている」とし、合同になることで他チームより登録人数が増えることに「(公平さを)超越した世界情勢」と指摘した。

 スキーの距離には3人が出場する予定。全日本スキー連盟の蛯沢克仁距離部長は参加人数が予想以上の多さだったことに驚きつつ「たくさんの国が参加することは良かったとも捉えられる」と一定の理解を示した。