第一人者の野口啓代(29=TEAM au)は、総合2位で24日の決勝進出を決めた。自身初出場となった複合の大会に「3種目が終わってほっとして疲れが出てきた」と笑みをこぼした。

 女子予選は、壁を駆け上がる速さを競うスピード、完登(かんとう)した壁の数を競うボルダリング、到達した突起物(ホールド)の高さを競うリードの順に行われた。野口はスピードを12秒08で4位とすると、続くボルダリングではW杯通算21勝の女王の強さを見せる。第1、第3、第4課題を1撃(1度目のトライで完登すること)、唯一全4課題を完登し1位。最終種目のリードを2位とし、3種目の順位のかけ算で算出される総合ポイントを8ポイントとした。伊藤ふたば(16=同)の6ポイントに次ぐ総合2位で予選を通過した。

 東京五輪では3種目の複合で争われることから、複合の大会が今回国内初開催された。ボルダリング、リードを得意とする野口は、4位となったスピードを振り返り「練習場所もあまりないし、今スピードの練習は1週間に1回あるかどうか。練習が足りていないと思う。世界でも11秒台を出す選手は多いので、10秒台を出せるようになったら多い層から1歩出られる」と今後を見据えた。予選上位6人で争う24日の女子決勝は、午前9時30分からスピード、ボルダリング、リードの順に行われる。