静岡市は24日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、静岡競輪で5月5日から6日間の日程で行う予定だったG1日本選手権(ダービー)の開催を中止すると発表した。田辺信宏市長が定例会見で明らかにした。ダービーは、全6大会ある競輪のG1の中でも最高峰の権威を持つ。

ダービーが中止されたのは、後楽園競輪で予定されていた61年以来59年ぶり2度目。当時は全国争覇競輪の名称で、前年の後楽園競輪場内の混乱により警察当局から警備上の指摘を受け、施行者だった東京都が開催を返上。中止に追い込まれた。

特別競輪(現G1)としては、開催場が決まらずオールスターが実施できなかった71年以来、49年ぶり6度目の開催中止となった。また、89年にはグランプリが賞金問題で中止になった例がある。

田辺信宏静岡市長 5月5日から10日まで静岡競輪場にて開催を予定しておりました「第74回日本選手権競輪」については、断腸の思いではありますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、中止することを決定いたしました。

これまで競輪ファンの皆さんに楽しんでいただきたいという思いで、無観客による開催を模索してまいりましたが、無観客であっても開催にあたっては、どうしても参加選手や関係者の移動を伴うことから、この先の感染拡大を左右する重要なこの局面において、苦渋の決断をしたところです。

開催を待ち望まれていた皆様には、大変残念なお知らせで申し訳ありませんが、この事態が終息しましたら、また静岡競輪は復活しますので、その際、再び多くの皆様にご来場いただきますよう、お願いいたします。