国際オリンピック委員会(IOC)の第138次総会が20日、都内ホテルで行われ、大会組織委員会が報告を行った。終了後、橋本聖子会長(56)が都内のメインプレスセンター(MPC)で会見。冒頭、全競技に先駆けて翌21日に先行開幕するソフトボールの日本対オーストラリア戦(福島あづま球場)を訪れることを報告した。

「無観客になってはしまいましたが、復興への貢献は東京2020大会の源流であり、全ての競技を通じたオープニングを飾る試合で、復興の意義を発信できるのはありがたい」と述べた。

また、選手村も含めて陽性者が発生していることに「都民、国民の皆さまに不安を与えておりますが、適切に対応していきたい」とし、今月1日以降に3万人近い来日者があり「うち8万件の検査をして陽性者は31件。全体の0・1%程度で、その方々についても速やかに隔離している。プレーブック(新型コロナ対策ルール集)に則って空港検査、スクリーニング検査を継続していきたい」と語った。

 

◆復興五輪と福島県 IOCは五輪開催のメリットや魅力を高める改革として、開催都市が追加競技を提案できる権利を東京五輪から認めた。国内で人気の野球はソフトボールとともに北京五輪以来の実施競技入りが実現。大会理念に掲げた「復興五輪」の象徴として福島開催が決まった。聖火リレーは福島・Jヴィレッジからスタート。当初は観客を入れて開催する方針だったが、新型コロナウイルスの感染状況の悪化などを受けて無観客開催となった。