コートを全力で駆け抜ける。アランマーレ秋田の背番号13中島萌奈美(27)は、高校を卒業して山梨に入団し1シーズンプレー。その後、関東学園大(群馬)を経て、18年に秋田へやってきた。13-14シーズン以来となるWリーグ挑戦に「もう1度挑戦できる喜びと感謝の気持ちを持って、やるべきことに責任や自覚を持ってやりたい」と燃えている。

スピードを生かした攻守でチームを支える。「試合を通して失点を減らすことが現実的であり、20点を取るより20点を抑える方が大事ということがチームでも出ている」。ポイントガードとして攻撃を組み立てつつ、相手の司令塔を封じる。簡単に流れを渡さないためにも、前から強いプレッシャーをかけられるかが重要となる。

チーム在籍は今年で4年目。中堅の立場であり、数少ないWリーグ経験者。その責任を強く自覚している。さらに、勝利へのポイントは強度の高いディフェンスだと認識。「(バスケットボールは)オフェンスに波がある一方で、ディフェンスは、特に波がないスポーツ。ディフェンスで1度でも多くチームに流れを与えられたら」と意気込んだ。

リーグ再挑戦については「どこのチームも選手やスタイルが違うので楽しみ」と開幕を待ちわびている。来る古巣戦は来年1月7日、東京・大田区総合体育館で行われる。「親や指導者の方も山梨との試合を楽しみにしている。この一戦はほかのチームと比べれば、余計に勝ちたいという思いがある」。

コートネームの「レオ」は高校時代に名付けられた。動物のヒョウのように強く、スピードを生かしてほしいという願いが込められ、英語の「Leopard(レオパード)」から取られた。ゴール下へのドライブやボール奪取を狙う相手に激しく迫る守備。アランマーレの「レオ」がチームに勝利をもたらす。【相沢孔志】

◆中島萌奈美(なかじま・もなみ)1994年(平6)4月13日生まれ、埼玉・入間市出身。小学5年で競技を始め、入間向陽高-山梨-関東学園大。18年にアランマーレ入団。165センチ。ポジションはポイントガード。コートネームは「レオ」。