昇格初年度の花園近鉄ライナーズが、静岡ブルーレヴズとの「下位対決」で完敗し今季初勝利を逃した。

前半は2つのトライを許しながらも、スコットランド代表ロックのベン・トゥーリスがキックチャージからトライを挙げて7-10で折り返した。

後半もハイパントからWTBジョシュア・ノーラがトライし、途中までは3点差に食らいつく。

ただ、BKに回された時に数的不利になるなど、簡単に失点する課題が改善されず。終盤は3連続トライを許し敗れた。

反則数は静岡の9に対し花園は20。水間良武ヘッドコーチは「チャンスでミスがあって、反則から相手に(ボールを)取られて。ディフェンスは若干、頑張りましたけど反撃するまでには…。小さいことを積み重ねて日々、努力していくしかない」と悔しそうに言葉を絞り出した。

いまだ1勝もできない緊急事態。提携するスーパーラグビーのメルボルン・レベルズからDFコーチ2人を呼んで守備をテコ入れしたが、それでもまだタックルの甘さや、組織的な守備ができていない。

フランカーの野中翔平主将は「不用意なオフロードパスがあったり、守備の時間が多いことが、トライが取れない原因にある。もう1段階、上を目指さないといけない」と話した。

開幕から苦戦し、7戦全敗で最下位となる12位に低迷。12月の開幕戦で11位の東葛(NEC)に2点差で敗れ、この日は前節まで10位の静岡にも力負け。

同じく昇格初年度の相模原(三菱重工)が既に3勝を挙げる一方で、花園は初勝利が遠い。

次節(18日)はアウェーで、7戦全勝で首位を走る埼玉(パナソニック)と対戦。苦しい戦いは続く。

静岡は3戦不敗(2勝1分け)で8位に浮上した。