F1日本GP決勝を9番グリッドからスタートした角田裕毅(アルファタウリ)だが、ポジションを落として12位フィニッシュとなり母国入賞はならなかった。
「日本のファンの皆さんの前で結果を出せなかったこと、ポイントを獲ることができなかったのが本当に残念で、それだけですね」
スタート直後に前方で接触があり、その間にチームメイトのリアム・ローソンに先行を許した。来季のシート確保がならなかったローソンは、今後のシート争いへのアピールもあって角田に対してアグレッシブなブロックを見せた。
1回目のピットストップで逆転したものの、2回目のピットストップを5周先に行なったローソンが再び先行し、終盤は角田の方が1周あたり0.5秒速いペースで猛攻を仕掛けたものの再逆転はならなかった。
「速さはあったのに引っかかって高速コーナーでタイヤがオーバーヒートして抜けなくて、どうしようもありませんでした。何のメリハリのないよく分からないストラテジーでしたね。チャンスとパッケージを最大限に結果に繋げることができなかったのは残念です。自分自身としては全てを出し切りましたけど、レース週末全体を通しての戦略としてはもっとやれたことがあったと思います」
暑くなった今週末はタイヤの性能低下が激しく、ハードタイヤが最も高い性能と耐久性を発揮した。しかしアルファタウリはフリー走行でハードタイヤを使ったため1セットしか決勝に残っておらず、2セットを決勝に残して使ったアルピーヌの2台に逆転を許してしまった。
それでも10万1000人の大観衆の声援を受けて、感慨深いレースになったと角田は感謝の言葉を述べた。
「まぁ、レース内容は全然楽しめませんでしたけど、とにかく鈴鹿は楽しめました。日本のファンの皆さんの存在は本当に特別でしたし、予選・決勝は特にエネルギーを貰いましたし、今回もずっと忘れることのない鈴鹿の2戦目になりました」(米家峰起通信員)