仮想ロシア戦はポジティブだった-。前サントリー監督の沢木敬介氏(44)は、米国戦の内容を高く評価した。34-20の点差以上に「実力差はあった」と分析。ワールドカップ(W杯)1次リーグ初戦で対戦するロシアを想定して「ボーナスポイントを獲得した」と4トライ奪取に言及した。ミスやペナルティーの多さを挙げながらも、W杯に向けての調整は順調だと解説した。

日本対米国 後半、突破を図るSH流(撮影・狩俣裕三)
日本対米国 後半、突破を図るSH流(撮影・狩俣裕三)

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点差以上に実力差があった試合だった。(W杯1次リーグの)ロシア戦を想定した時、ポジティブにとらえられる。フィジカルが強い相手に対して、十分に対抗できた。特に、FW周辺での密集。個々のバトルでも負けていなかったし、逆に圧倒する場面もあった。

守りでも、やってきたことができていた。ラインアウト獲得率は決して高くなかったが、相手の獲得率を低く抑えることができていた。相手ボールの時のプレッシャーがよく、自由にプレーさせなかった。練習してきたのだろう。それが、見事に機能していた。

仮想ロシアとして、米国相手に4トライしてボーナスポイントを得たこともよかった。W杯初戦のロシア戦で1つでも勝ち点を多くとることは、その後のリーグを戦う上で重要。実力通りに試合を運んだから、きっちりと1点をとれた。

もちろん、反省すべき点もある。ボールセキュリティーが悪かった。ハンドリングエラーなどでボールを失うことが多すぎる。ペナルティーも米国に比べて圧倒的に多かった。汗でボールが滑ったのかもしれないが、試合内容で圧倒しても単純なミスでボールを失うのはもったいない。

テストマッチ3試合を通して、いい準備はできている。もちろん課題も多く出てきたが、この時点で見えたことは、本番に向けてはポジティブだ。代表発表に向けてスタッフが最も頭を悩ます時だが、この3試合で途中出場で生きる選手、頭から使うべき選手のメドも立ったはずだ。

日本対米国 前半、モールからリーチが先制トライを決めたことをアピールする日本代表の選手たち(撮影・狩俣裕三)
日本対米国 前半、モールからリーチが先制トライを決めたことをアピールする日本代表の選手たち(撮影・狩俣裕三)
米国戦のスタッツ
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ラグビーワールドカップ1次リーグ勝ち点の仕組み
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