昨季5位の神戸製鋼が辛勝で開幕戦を飾った。同点で迎えた後半開始早々にラインアウトモールからCTB重一生(23)がトライ。直後にはWTBアンダーソン・フレイザー(34)が鋭いランでインゴールに飛び込み、立て続けにトライを奪って27-13と主導権を握った。

スクラム、ラインアウトとセットプレーに安定を欠く一方、昨季ドローだったNTTコミュニケーションズのプレッシャーに苦しみ、7点差で逃げ切った。

デーブ・ディロン・ヘッドコーチ(HC、43)は「まず勝てたことが一番。終盤に向けて落ち着いたプレーはできていた」と白星発進を評価。SHアンドリュー・エリス主将(34)は「シーズン最初のゲームはこうなる可能性は高い。雨も降ってたくさんのハンドリングミスも出たが、プレー後にすぐ次のアクションを起こすという、チームで求めているものはできていた」と話した。

元オールブラックスの超大物SOダン・カーター(36)はこの日、ベンチ入りしなかったが、給水係を務めてサポートした。9月8日の次戦、宗像サニックス戦(北海道・月寒)でデビューする可能性が高い。ディロンHCは「給水係としての動きを見る限り、ランニングのスピードはなかったね」と冗談を飛ばしつつ「彼はワールドクラス。コンディションさえ問題なければ、誰よりもゲームの理解力はあるので大丈夫だ」と期待をかけていた。