ラグビー日本代表が、グレイシー一族流で進化する。代表候補合宿が12日、沖縄・読谷村で行われ、柔術や格闘技の動きを取り入れたコンバットトレーニングコーチとして招請された柔術家のライアン・ヘンリー氏(41)が合流した。

ジェイミー・ジョセフHC(49)が、ハイランダーズの指揮官だった11年から16年の間、ハイランダーズの同トレーニングコーチを務め、スーパーラグビー優勝に貢献。さらに「ホイラー・グレイシーから直々に伝授してもらった」と、総合格闘技界で400戦無敗の伝説ヒクソン・グレイシーの弟から柔術を教わったことを明かした。

この日はトレーニング初日ということもあり、柔道の受け身やほふく前進など、軽めの運動を約30分行って終えた。今後は格闘技の要素なども取り入れて強度を上げるという。柔術トレーニングの効果をライアン氏は「例えばタックルされて上にマウンドポジションを取られた時、どかしたり逃げたりする動きは柔術と同じ。逆に自分がマウント取った時も、簡単にクリーンアウトされない体の使い方とか耐え方というのは似ている」と話した。

SH田中史朗は、ハイランダーズ時代にコンバットトレーニングを経験済み。その効果について「タックルが強くなった。室内でバチバチのタックルでブレイクダウンしたり、力の入れ方とかをやったりした。外国人に対しての恐怖心はあの時でなくなった」と話した。ジョセフHCの頼れる旧知の仲が、日本代表をさらに強くする。