|
HOME| 記事一覧| 速報掲示板| 広告主募集| 定期購読| スポ法とは |
|
法大にとっては2年振りとなる甲子園ボウル。しかし甲子園に帰ってきたオレンジの戦士にマルーン軍団の厳しい洗礼が浴びせられる。破壊力抜群のオフェンスと鉄壁のディフェンスの前に攻守共に圧倒されるトマホークス。時間の経過と共にスコアボードには立命大側に得点、法大側には0が続く。そして迎えた4Q。法大はRB丸田のオプションピッチで1TDを返すが、反撃も及ばず結局試合は6−61で立命大に屈辱的な敗北を喫した。
試合は法大のレシーブで開始。立命大のキックは直接サイドラインを割り、5ヤード罰退となり再び蹴られたボールをRB丸田がキャッチしたが、立命大のすさまじいタックルにより11ヤードのリターンに留まる。そしてそのファーストシリーズ、法大は自慢のUB小沼、TB伊藤喜のランで前進を試みるがダウンを更新することが出来ず、パントに追い込まれてしまう。しかしそのパントが立命大の選手に触れ放題の選手がボールを抑えたためファンブルリカバーとなる。この絶好のチャンスを得点につなげたい法大はスペシャルプレーを織り交ぜてもゲインにつなげることが出来ず、またFGも失敗して得点チャンスを逃してしまう。ここでモメンタムを維持するために立命大OFを封じ込めたい法大DF。しかしその法大DFに立命大OFはランを中心とした激しい攻撃で襲い掛かり、RB岸野に先制となるTDを奪われてしまう。なんとか同点に追いつきたい法大ではあったがラン、パス共に前進することが出来ない。そして立命大に攻撃権を移すと一度はDT伊倉のQBサックで相手をロスさせるが、ゴール前20ヤード地点から立命大RB岸野にオープンを走られに追加点となるTDを奪われてしまう。
2Qに入っても立命大OFのRBへのパス、その後のランアフターキャッチを防ぐことが出来ず、3分32秒には立命大QB高田のランでTDを挙げられてしまう。なんとか反撃を試みたい法大は直後のキックオフで立命大にキックされたボールをTB伊藤喜が掴み、44ヤードとなるビックリターン決めて一気に好フィールドポジションを得る。このシリーズでは一旦パスで1stダウン更新目前まで迫ったが、残り1ヤードのランが止められ、またもダウン更新ならずOFを終了させたしまう。そして次のシリーズではこの試合積極的にパスを投げていたQB永浦のパスが立命大LB八木にインターセプトされて痛恨のターンオーバーを喫してしまった。ここで踏ん張りたい法大DFは立命大OFをLB二上のロスタックルなどで防ぎ、ダウン更新を許さずにパントを蹴らせた。しかしそのパントをSF鹿島がブロックして好フィールドポジションを獲得する。このシリーズでは永浦のパスとランでこの試合初めて1stダウンを更新することに成功した。しかしその後は前進することができず、FGトライに移るがこのキックが再び外れてしまい。無得点に終わる。逆にランとパスを織り交ぜる立命大OFの前に前進を許すと、ゴールライン直前で立命大RB斎藤に2ヤードのTDランを決められてしまう。
後半になっても法大は立命大の勢いをとめることができず、開始直後のキックでは立命大SE冷水にロングリターンを喫してしまう。このシリーズではDF陣が踏ん張りFGに押さえ込むが、OFでは関東で相手を圧倒していたランオフェンスがことごとく封じ込められゲインをすることができない。一方立命大OFは変幻自在の攻撃を見せ再び法大DFを攻め立て、6分42秒にはQB高田から放たれたパスをエンドゾーン内でFL木下がキャッチし、得点を重ねられてしまう。とにかく追加点を奪いたい法大OFは永浦のWR蔵重へのパスで1stダウンを得ると、オプションやパスプレー前進を試みる。だが4thダウンショートのシチュエーションでギャンブルトライをしても前半同様立命大の強力DLの前に失敗すると、再び立命大OFに攻め込まれ、今度は高田から長谷川へのTDパスを決められ、法大は一気に突き放されてしまう。法大DFも次の立命大のシリーズでは立命大QB高田のパスをCB小井手がインターセプトして値千金のターンオーバーを奪うが、OF陣がボールを進ませることができず苦しい展開が続く。しかし沈黙するOF陣の中でルーキーのTB丸田が48ヤードのパントリターンを決めるなどして得点のチャンスを作る。このシリーズはパントに終わるが、ようやく反撃の糸口を見つけることができた。
3Q終盤の勢いを得点につなげたい法大は4Q開始直後、得意のオプションプレーを展開し、永浦からボールをピッチされた丸田が左オープンに切り込み、一気にエンドゾーンまで駆け抜けて48ヤードのTDランを決め待望の初得点を挙げた。しかし立命大は攻撃の手を緩めることなく、2分27秒には岸野のFG、4分30秒には古川のTDラン、そして11分34秒には高田の河瀬へのTDパスで次々と得点を重ねていく。法大もパスを織り交ぜたOFで追撃を図るが、立命大DFの厚い壁の前でその持ち味を生かすことが出来ず、時計の針が刻々と進み、残り時間がなくなっていく。試合終盤には永浦のキーププレー、UB小沼の中央を抜けるランで連続して1stダウンの獲得に成功して最後まであきらめず前進を続けるが、最後のプレーとなる伊藤喜のランが止められた瞬間法大トマホークスの1年間が幕を閉じた。 立命大と法大の間に大きな力の差が存在した。個人レベルではフィジカル面の差が大きく、特にブロックの際それが顕著に露呈した。また組織レベルでもOFではプレーが読まれ、DFでは相手の狙い通りの展開を許してしまった。これだけの力の差を克服するのは並大抵のことではない。来年甲子園で勝つにはもう一度自分達の取り組みを見直す必要があるかもしれない。だが今季挑戦者として戦って手に入れた強い精神力を持った下級生たちが来年必ず甲子園の地で雪辱を果たしてくれるだろう。 コメント大森監督:「ある程度予測はしていたが、もう少しロースコアでいきたかった。点は取られたけどDFはよく頑張った。相手に攻められることが多かったので、OFがもう少し時間を使って欲しかった。これが今年のチームの実力。もう一回作り直してまた来たい。」
主将会澤選手:「(立命大は)前評判どおり。結果が全てだし、あれだけとられては勝てる試合も勝てない。立命大有利といわれてても挑戦者として最後まで気持ちが切れることなく集中してプレーできたが、一発でやられてしまった。春、関大と日大に負けて不安だった。それでも1,2年生が甲子園に行くんだという気持ちを切らさずにやってきたのが、ここ一番の集中力につながった。
副将中井選手:「完敗。知らないうちにやられてしまい、全然ダメ。DFは甲子園に戻ってこられたのはうれしかったが、この結果では何もいえない。 副将小沼選手:「立命大は強かったけど、自分自身に勝たなければ意味がない。攻め攻めの気持ちでスペシャルプレーを用意してきたが、勝たなければ何も残らない。幹部として名前だけもらったけど自分としては何もしていない。みんな言わなくてもわかってやってくれた。来年やってくれると信じている。」 副将吉澤選手:「(アンバランス等の)OFの変更はやってて楽しかった。ウチのチームは最後は楽しさ。敢闘賞は蔵重にあげたかった。ここまでやられると悔いはない。ただもうオレンジのメットをかぶれないことが寂しい」
QB永浦選手:「思ったよりは投げれたが、精度が低かったので流れが悪くなった。ここ一番でパスを通せなかったのが痛かった。伊藤喜へのマークも厳しかった。丸田はよくやった。ランとパスがお互いに相乗効果を挙げないとダメ。
RB伊藤喜選手:「(立命大のDFは)関東とは別物だった。タックルの精度が高く、リアクションも早い。特にフィジカル面をはじめとした個人能力の差が大きかった。 RB丸田選手:「(TDを決めたことについて)うれしかった。ブロックのタイミングがよかったから走れた。自分が思っていたよりも緊張はしなかった。(立命大に対して)事前にどうやったら勝てるかを研究した。立命にそこまで大きな差はなかった。立命は大きいからスピードでいけるかと思ったが大きい上にスピードもあった。来年は伊藤喜ともライバルとしていい関係でいきたい。個人の課題はスピードをつけることと、体重を増やすこと」
|