第87回選抜高校野球(21日開幕、甲子園)に出場する仙台育英(宮城)が17日、京都・春日スタジアムで練習試合を行い、日本航空(山梨)に13-0(7回コールド)、報徳学園(兵庫)に7-1で快勝した。プロ注目の左打者、平沢大河内野手(3年)は、報徳学園戦で通算14号2ランを打つなど、好調ぶりをみせつけた。

 5回裏2死二塁、平沢がフルスイングで振り抜いた打球は、逆風をはね返し右翼席へ入った。「つまった打球だったんですが、しっかり押し込めた」。体の回転をうまく使った右方向への振りはもちろん、流し打ちもお手のもの。日本航空戦では、4回裏1死、左翼フェンス直撃の強烈なライナーで二塁打とし、佐々木順一朗監督(55)を「高校生であのように打てるバッターはいない」とうならせた。

 176センチと大柄ではないが、パワフルなスイングと勝負強さが売り。大会屈指の好打者として注目を集め、「一発」にも期待がかかるが、平沢は冷静だ。「甲子園では、ホームランは狙って打てないと思う。慢心はない。さらに変化を求めながらやっていきたい」。おごらず、23日の初戦神村学園(鹿児島)戦まで好調をキープしていく。【高場泉穂】