みちのくの5選手が日本代表として参加している第27回U18(18歳以下)ワールドカップの2次リーグが、今日3日から始まる。1次リーグ米国戦で完封した仙台育英の右腕佐藤世那(3年)は投手陣の先陣を切り、初戦カナダ戦に先発する。メキシコ戦で活躍した平沢大河内野手(3年)も3番遊撃での先発が確実。仙台育英の投打の中心2人が勝利のカギを握る。

 仙台育英のエース「セナ」が今日再びマウンドに上がる。「(カナダは)すごいバッターばかり。点も取れないと思うし、我慢勝負になる」と意識を高めた。

 1次リーグでは2戦目の米国戦で先発し、5安打9奪三振完封とチームの1位進出に大きく貢献。そんな佐藤を仲井宗基コーチ(45=八戸学院光星)は「気迫がみなぎっている。ああいうのがエース」と絶賛していた。ドラフト候補がそろう投手陣の中でも、既に右のエース格。6日の決勝進出に向け、落としたくない一戦に挑む。

 そんなエースを、同じ仙台育英の平沢がバットで援護する。初戦ブラジル戦では2安打2打点と活躍したが、その後は無安打が続き、チェコ戦では“休憩”の意味もあり先発を外れた。だが、1日のメキシコ戦では3点適時二塁打を打つなど2安打3打点と復調の兆しをみせた。常に意識する左方向への長打が出たことで、「逆方向へのああいう意識でいければ」と感覚を再びつかんだ。

 練習では、仲の良いオコエや清宮と談笑するなど柔らかい表情をみせるが、試合では清宮に「ちゃんと走れ!」と注意するなど、厳しい態度で臨んでいる。守備でも攻撃を待つベンチでも「チームを1つにまとめたい」と率先して声を出し続ける。強敵が待つ2次リーグに向け、「楽しむ気持ちではなく、勝つことが大事。勝ちにこだわりたい」。初の世界一に向け、代表としてのプライドは日に日に高まっている。【高場泉穂】