中京の主砲・今井順之介外野手(3年)が仲間への借りを返すため、甲子園で本塁打量産を誓った。高校通算68本塁打の4番だが、この日は厳しいコースを突かれ無安打2四死球。今大会は徹底的にマークされ、四球も一気に増えた。「苦しかった。仲間に支えてもらった。自分の打撃ができなくて、自分が自分じゃないようでつらかった」。逆転勝利で14年ぶり6度目の甲子園出場が決まると、周囲を気にせず涙を流した。

 2-1の5回の今井が死球を受けた直後、5番吉位翔伍内野手(3年)が右翼への適時打で3点目。勝負を避けられる4番に代わって前日27日の準決勝(長良戦)でも2本塁打と吉位が得点源となっていた。今井は「全打席、本塁打を狙っていきたい。甲子園でも打点を稼ぎたい。吉位と(6番)平に走者がいないかたちで回したい」。自身初の甲子園でアーチをかける。

 ◆中京 1963年(昭38)創立の私立校。生徒数1468人(女子588人)。野球部は同年創部で、部員122人。甲子園は春5度目、夏6度目。主なOBはソフトバンク松田宣浩、城所龍磨。瑞浪市土岐町7074の1。松下邦雄校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦4-1瑞浪

3回戦9-1富田

4回戦6-4岐阜城北

準々決勝8-1岐阜各務野

準決勝3-0長良

決勝3-2大垣日大