東邦(愛知)が9回裏、4点差をひっくり返して逆転サヨナラ勝ちした。

 7回表に3点を奪われ2-9。勝負あったかに思われたがその裏2点を返すと8回に1点。そして迎えた9回裏、1番鈴木光が安打で出塁すると甲子園のスタンドは東邦の逆転を期待するかのように手拍子が起こり異様な雰囲気に。1死二塁から3番松山の適時打でまず1点。4番藤嶋は中飛に倒れ2死となったがそこから連打で同点とすると最後は9番鈴木理が左中間へサヨナラ安打を放った。スタンドではタオルが振られミラクル逆転劇に酔いしれた。

 森田泰弘監督は「びっくりしたというか、本当によくやってくれた。甲子園の最終回はスタンドの応援がすごくて、手拍子で行けそうな気がした。本当にありがたかった。長いこと野球の指導をしていますが、なかなかこういうゲームに遭遇したことはない。鳥肌が立って涙が出ました」と話した。

 さらに試合前に満員のスタンドを見て「後悔するな。これが甲子園だ。ここでやれる喜びを感じながら持っている力を全部出せ」とナインに声をかけていたことも明かした。